ブルーベリー【肝を養い、目の疲れを癒す】

鮮やかな青紫色が特徴の、甘酸っぱく爽やかな味わいのブルーベリー。中医学では「肝」と「腎」を補い、目の疲れを和らげるとされます。血を補って巡らせ、抗酸化作用によってアンチエイジングにも役立つ食材です。

こんな人におすすめ
  • 目の疲れや視力低下が気になる
  • ストレスが多く、イライラしやすい
  • 肌のくすみや老化が気になる
こんな人は注意
  • 冷えやすい
  • 消化力が弱く、下痢しやすい
  • 糖質制限中
目次

ブルーベリーの効能

主な働き

スクロールできます
薬膳的な効能詳細
明目(めいもく)目の疲れを和らげ、視力を助ける
活血(かっけつ)血流を改善し、巡りをスムーズにする
養肝(ようかん)血の貯蔵・気血の流れの調整を助ける
補腎(ほじん)腎の機能を高め、老化防止や精力増強をサポートする

帰経

肝・脾・腎に作用し、視力や精神の安定、体の潤い保持に貢献します。肝を補って目の健康を保ち、脾を助けて栄養を巡らせ、腎を養って老化予防やホルモンバランスを整えます。

薬効データ(性味・五味)

  • 性質:平性(体を温めも冷やしもしない)
  • 五味:甘味・酸味(滋養・収斂)

食材データ(旬・選び方・おすすめの季節)

  • 旬:6月〜8月
     
  • 選び方:皮にハリがあり、全体に白い粉(ブルーム)が残っているものが新鮮な証
     
  • おすすめの季節:春〜夏

ブルーベリーは春から初夏にかけての「肝」の養生にもぴったり。春は目の疲れや気の滞りを感じやすいため、ブルーベリーの明目・養血作用がサポートしてくれます。酸味と甘味のバランスがよく、体に潤いを与えながら肝・腎・血の巡りを整えます。

長夏(晩春〜初夏)は湿気がたまりやすく、体がだるくなりやすい時期ですが、ブルーベリーはそのさわやかな味わいと抗酸化作用で、重だるさを感じやすい季節にもぴったりです。食べすぎなければ湿を助長する心配も少なく、疲労や目の疲れ、肌のくすみが気になる方におすすめです。

夏は、紫外線による目の疲れや暑さによる体のほてりに役立ちます。冷やして食べると爽やかですが、冷えが気になる人は常温で取り入れましょう。

栄養学的な特徴

  • アントシアニン:目の健康や抗酸化に優れる
  • ビタミンC・E:美肌・免疫サポート
  • 食物繊維:腸内環境を整える

食べ合わせ

相性の良い食べ合わせ

  • ヨーグルト:整腸・美肌に◎
  • 黒ごま:補腎・アンチエイジング
  • 豆乳:潤い補給・美容サポート
  • はちみつ:肺を潤し、甘味のバランスをとる

注意したい食べ合わせ

  • 冷たいアイスや飲料:体を冷やしすぎる可能性

製菓材料としてのブルーベリー

ブルーベリーは、生・冷凍・ジャム・ピューレなど様々な形で製菓に活用できるフルーツです。

甘酸っぱさがスイーツ全体の味を引き締め、見た目にも彩りを添える優れた素材。加熱に強く、焼いても色や風味が比較的保たれるため、焼き菓子・冷菓のどちらにも適しています。

主な特性

  • 美しい紫色が菓子全体に高級感を与える
  • 酸味と甘味のバランスがよく、風味のアクセントに
  • 冷凍保存可能で使い勝手がよい
  • 生、加熱、ジャムなど多様な調理方法に対応

お菓子に使うときのポイント

にじみ防止

マフィンやパウンドケーキに混ぜ込む場合は、ブルーベリーに軽く米粉や薄力粉をまぶしてから生地に加えると、果汁がにじみにくくなり、仕上がりが美しく保てます。

色味を綺麗に保つ工夫

ブルーベリーの紫色は酸性・アルカリ性の影響を受けやすく、焼き菓子などでは色がくすむことがあります。

美しい発色を保つには、

  • 透明ゼリーでコーティング:ナパージュや寒天ゼリーでコーティングすると、艶やかさと発色の美しさを長持ちさせられます。
     
  • 生地に加える前にレモン汁を少量加える:ブルーベリーの色素(アントシアニン)は酸性で安定するため、鮮やかな紫~赤紫色を保ちやすくなります。
     
  • 加熱しすぎない:高温・長時間の加熱は色素を分解してしまうので、焼き時間や温度を調整することがポイント。
     
  • 仕上げにトッピング:加熱による退色を避けるため、焼き菓子には加熱後にフレッシュブルーベリーを飾るのもおすすめ。
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