【体質別】シミの原因とセルフケア

突然ですが、「シミ」の原因って何だと思いますか?

多くの方は「紫外線」と思いがちですが、実は東洋医学(中医学)の考え方では、シミは肌だけの問題ではなく、体の中にある「気・血・水(き・けつ・すい)」のバランスが崩れて、それが肌に現れたサインとされています。

「皮膚は内臓の鏡」という言葉があるように、シミの本当の原因は「瘀血(おけつ)」、つまり血液の巡りが悪くなって滞っている状態と考えられています。

血の流れがスムーズでないと、お肌の細胞の代謝も落ちてしまい、メラニンという色素がうまく排出されずにたまりやすくなります。これが、目に見える「シミ」として出てきてしまうのです。

今回は、体質ごとに違うシミの原因と、体の内側からできるケアの方法をご紹介します♪

自分の体質に合った食べ物や生活習慣を取り入れることで、シミに悩まないお肌を目指していきましょう^^

あわせて読みたい
ドロドロ血で動けない「瘀血(おけつ)」の特徴とケア 瘀血(おけつ)とは、「血(けつ)」の流れが滞り、うまくめぐっていない状態です。 それは「血液そのものの質の低下」だけでなく、「血行不良」「血がどこかに偏ってい...
目次

うるおい不足が原因のシミ(肝腎陰虚タイプ)

体の中に必要な“うるおい”や“血の栄養”が足りていないと、血の巡りが悪くなってしまいます。この状態を中医学では「肝腎陰虚(かんじんいんきょ)」と呼びます。

このタイプの方は、お肌のうるおいが不足することでターンオーバー(新陳代謝)がうまくいかず、メラニンが肌に残ってシミができやすくなるんです。

あわせて読みたい
うるおい不足で熱っぽい?「陰虚(いんきょ)」の特徴とケア 陰虚(いんきょ)とは、体の中の「陰=うるおい」が不足している状態。 血や津液(体液)が十分に足りていないことで、体を内側から冷やす力が弱まり、「内熱(ないねつ...

うるおい不足タイプの特徴

  • 足腰がだるい
  • 耳鳴りがする
  • めまいや眼の疲れ
  • 顔がほてる・のぼせる
  • イライラしやすい

シミの特徴:
乾燥しがちな肌にシミができやすく、肌全体がくすみがち

原因:
加齢、ストレス、慢性的な寝不足、過労

おすすめの食材

  • 黒ごま、黒きくらげ、黒豆
  • 山芋、オクラ、白きくらげ
  • くるみ、松の実、アーモンド
  • アスパラガス、人参、ほうれん草、卵

おすすめの過ごし方

  • 夜11時までに就寝、7〜8時間の睡眠をとる
  • スマホやPCは使いすぎないように
  • ゆったりした運動(ヨガや散歩など)を習慣に
  • ぬるめのお風呂でじっくり温まる
  • 瞑想や深呼吸でストレスケア
  • 室内の湿度(50〜60%)を保つ

避けたいこと

  • 辛いもの、アルコール、カフェイン、塩分・糖分のとりすぎ
  • 夜更かし、過度な運動、熱すぎるお風呂、慢性ストレス
  • 乾燥しすぎた部屋、紫外線、エアコンの直風

巡りの悪さが原因のシミ(気滞血瘀タイプ)

ストレスや不規則な生活が続くと、体の中の「気(エネルギー)」の流れが滞ってしまいます。
中医学では、この “気のつまり” が血液の流れまで悪くしてしまい、シミの原因になると考えられています。

現代の忙しい女性にとても多いタイプで、特にお仕事や家庭のストレスを感じやすい方に多く見られます。

あわせて読みたい
エネルギーのめぐりが悪い「気滞(きたい)」タイプの特徴とケア 中医学における「気滞(きたい)」とは、生命活動の源となる「気(エネルギー)」の流れがどこかで詰まっている状態です。 本来、気は体と心の中を絶えず流れ、消化、呼...

巡りが悪いタイプの特徴

  • 肩こりや頭痛がよく起こる
  • イライラしやすい、気分が落ち込みやすい
  • のどに何か詰まった感じがする
  • 便秘になりやすい
  • 生理が不安定(量が少ない、遅れる、痛みが強い など)

シミの特徴:
濃くてはっきりしたシミが頬を中心に出やすく、PMSに連動して濃くなることも

原因:
慢性的なストレス、感情の抑圧、運動不足、不規則な生活

おすすめの食材

  • 三つ葉、春菊、パクチー、セロリ、しそ、バジル
  • みかん、グレープフルーツ、レモン、陳皮
  • 玉ねぎ、にんにく、しょうが、ニラ
  • さば、いわし、納豆、黒酢、紅花、山楂子
  • ジャスミン茶、ミント茶、カモミール茶、バラの花茶

おすすめの過ごし方

  • ストレスをこまめに発散する(カラオケ・読書・運動など)
  • 有酸素運動(ウォーキング、サイクリングなど)を週3〜4回
  • ぬるめのお風呂でゆっくり温まる(アロマや入浴剤も◎)
  • 肩や首のストレッチ・マッサージで血流改善
  • 深呼吸や瞑想で心と気のバランスを整える
  • 寝る前のスマホ・PCを控えて睡眠の質をUP
  • 感情は溜めずに表現する(話す・書くなど)

避けたいこと

  • 冷たい飲食、ジャンクフード、カフェインの摂りすぎ
  • 添加物の多い食品、塩分過多な食事
  • 長時間同じ姿勢、運動不足、睡眠不足、喫煙、過度な飲酒
  • 感情の抑圧、人間関係ストレス、完璧主義

元気・栄養不足が原因のシミ(気血両虚タイプ)

体の中の「気(エネルギー)」と「血(栄養)」の両方が足りていないと、肌までしっかり栄養が届かず、代謝が落ちてしまいます。
中医学ではこの状態を「気血両虚(きけつりょうきょ)」と呼び、現代女性にとても多い体質といわれています。

ダイエットのしすぎや、出産後の体力低下、疲れすぎ、胃腸の弱さなどが原因になりやすいです。

あわせて読みたい
身体のエネルギー不足「気虚(ききょ)」の特徴とケア 中医学における「気虚(ききょ)」とは、生命活動の源となる「気(エネルギー)」が不足している状態を指します。 これは単なる「元気がない」という感覚だけでなく、体...
あわせて読みたい
栄養とうるおいの不足「血虚(けっきょ)」の特徴とケア 血虚(けっきょ)とは、身体を巡る血(けつ)が不足している、または質が充分ではない状態を指します。 中医学における「血」は、西洋医学の“血液”に近い概念ですが、そ...

元気・栄養不足タイプの特徴

  • 疲れやすい・やる気が出ない
  • 食欲がない・胃が重い
  • 寝つきが悪い・眠りが浅い
  • 顔色が青白い
  • めまいや動悸、抜け毛が気になる
  • 目が疲れやすい

シミの特徴:
薄く広がるシミ、くすみ、ハリ不足

原因:
過労、胃腸の弱さ、栄養不足、出産、無理なダイエット、慢性疾患

おすすめの食材

  • 白米のおかゆ、玄米、蒸しパン、うどん
  • 豆腐、豆乳、納豆、いんげん豆、えんどう豆、そら豆
  • 山芋、人参、さつまいも、じゃがいも
  • 鶏肉、牛肉、豚肉、白身魚
  • ほうれん草、小松菜、キャベツ、ブロッコリー
  • ぶどう、りんご、いちご、なつめ
  • しいたけ、まいたけ、えのき

調理法はスープ、煮物、おかゆなど、あたたかくて消化にやさしいものが◎

おすすめの過ごし方

  • 規則正しく1日3食、温かい食事をよく噛んで食べる
  • 間食にはなつめやナッツなどの補気血食材を
  • 軽めの運動(散歩やストレッチなど)を習慣に
  • 十分な睡眠・昼寝で体を休める
  • 身体を冷やさず温かい環境で過ごす
  • 音楽や読書など、心をゆるめる時間を大切に
  • 食前後のストレッチや安静で消化力をサポート

避けたいこと

  • 生野菜・冷たい飲み物など体を冷やすもの
  • 脂っこい料理、甘すぎるお菓子、アルコール、辛すぎる料理
  • 極端なダイエット、激しい運動
  • 不規則な生活や食事
  • 過労、夜ふかし
  • 冷えた部屋、湿気の多い環境、過度な精神的ストレス

内側からの体質改善で根本的なシミケアを

どの体質にも共通して言えるのは、「毎日の積み重ねが大切」ということ。

体質改善は、すぐに結果が出るわけではありませんが、コツコツと続けることで少しずつお肌の調子や体の巡りに変化が出てきます。

3〜6ヶ月ほど継続してみることで、自分に合ったケアが実感できるはず。

また、1人の人が1つの体質だけに当てはまるとは限りません。いくつかのタイプが組み合わさっている場合もあるので、気になる症状がある場合は、それぞれのケア法を参考にしてみてください。

自分の体質を知って、それに合った食事や生活を取り入れることで、内側からキレイを育てていきましょう♡

今日から少しずつ、できることから始めて、透明感のある美肌を目指しましょう!

目次