秋も本格的になり、空気がぐっと乾燥しはじめる10月。
肌やのどの乾きが気になったり、朝晩の冷え込みで体調を崩しやすくなったりする時期です。
薬膳では、10月は「肺」と「陰(うるおい)」を守ることが大切な月。
また、秋の乾燥が長引くと「陰虚(いんきょ)」という潤い不足の体質になりやすく、様々な不調につながると考えられています。
冬に調子良く過ごせるかどうかは、この時期の過ごし方に左右されます。
身体をうるおし、冷えから守るケアを始めましょう。
目次
10月によく見られる不調
- のどがイガイガする・乾いた咳が出る
- 肌がカサカサする・粉をふく
- 口や鼻、目が乾きやすい
- 朝晩の冷えでお腹が冷える・疲れが抜けにくい
これらは、秋の乾燥や寒暖差、うるおい不足による影響が大きいと考えられます。
なぜ10月は「乾燥」と「冷え」が起きやすいの?
空気がさらに乾燥し、体内の水分が減少
秋が深まり、空気は一気に乾燥。
同時に、朝晩はぐっと冷え込むようになり、のどや肌の乾燥が顕著になりやすいです。
陽気が弱まり日照時間が短くなる
日が短くなることで「陽気(体を温める力)」も減っていくため、冷えが進行しやすくなります。
昼夜の寒暖差が大きく、自律神経の負担に
気温の差でリズムが崩れやすく、免疫・消化といった基本機能に影響が出やすい時期です。
秋の深まりに大切なケア
この季節は、「乾きを防ぐ」「冷えから守る」のバランスが大切です。
肺と肌をうるおすケア
- 水分補給は「少しずつ、こまめに」が基本
- のどや肌の乾燥対策に、食事からのうるおいを
- 呼吸や深呼吸で「肺」を意識するのもおすすめ
冷え対策・腸のケアも忘れずに
- 朝晩の冷え込みには温かい飲み物・スープで体を内側から温めて
- 足元の冷えに注意。靴下や腹巻きも活用して
- 腸を冷やさず、やさしい食材で整える意識を
10月におすすめの食材と理由
この時期は、「うるおいを補いながら、体を冷やしすぎない」バランスが大切。
以下のような食材が役立ちます。
肺・肌・のどの乾燥ケア
- 白きくらげ:美肌・うるおいの王様。のどの乾燥にも◎
- れんこん:咳・乾燥対策にやさしい野菜
- 梨:肺をうるおし、熱をしずめる果物
- はちみつ:のどや腸にやさしく、甘みも自然
陰虚(うるおい不足)予防に
- 百合根(ゆりね):不安・不眠が気になるときにもおすすめ
- 松の実・くるみ:乾燥対策+滋養強壮に
- 豆乳・アーモンドミルク:体にやさしい植物性のうるおい食材
冷え対策・胃腸を整える食材
- かぼちゃ・さつまいも:体を温めながら、気も補う
- 長ねぎ・しょうが:冷えたときの温活に
- きのこ類:免疫アップ・腸活にも◎
まとめ:うるおして、あたためて。秋の本番を心地よく
10月は、乾燥と冷えの両方に気をつけたい季節。
スキンケアや防寒ももちろん大切ですが、「食べるケア」も、毎日の積み重ねで体の内側から整えてくれます。
薬膳のやさしい知恵を取り入れて、秋の本番を気持ちよく過ごしていきましょう^^
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