【5月】気持ちがふさぎやすい季節。「気滞」と「湿気」に備える薬膳養生

新緑がまぶしく、気持ちのよい季節。
それなのに、5月は意外と不調を感じる人が多い時期でもあります。

連休明けの疲れ、生活リズムの変化、初夏に向かう気候のゆらぎ。
これらが重なることで、心や体に「気滞」や「湿邪(しつじゃ)」といった不調のサインが現れやすくなるんです。

目次

5月に起こりやすい不調

  • 気分の落ち込み・モヤモヤ感
  • やる気が出ない・ため息が多い
  • お腹の張り・食欲不振・月経不順
  • むくみ・重だるさ・頭が重い

これらは「気の巡り」が停滞する「気滞」と、湿気が体にたまる「湿邪」の影響が関係しています。

なぜ5月に「気滞」や「湿邪」が起こるの?

春のストレスがたまりやすい

新生活がスタートした4月から、5月はその疲れや緊張が出やすい時期。

気を巡らせる「肝」がストレスで滞ると、イライラ・落ち込み・胸のつかえ感など「気滞」の症状が出てきます。

気温上昇+湿気で「湿邪」が入りやすい

5月後半は湿度も上がってきます。

外からの湿気「外湿」と、体の中にたまった湿気「内湿」が重なることで、むくみ・頭の重さ・食欲低下などが現れやすくなります。

「気滞」と「湿邪」は悪循環を起こしやすい

気が巡らないと湿がたまりやすく、湿がたまると気の巡りもさらに悪化…。
5月の不調は「気滞+湿邪」のセットで起こりやすいのが特徴です。

5月の薬膳的セルフケア

気を巡らせる習慣

  • 朝の軽い運動や散歩でリフレッシュ
     
  • ハーブティーやアロマで気分転換
     
  • 人と話す・笑う・深呼吸も「気の巡り」サポート

体に湿気をためこまない工夫

  • 冷たい飲み物・生もの・甘いものを控えめに
     
  • お腹を冷やさず、温かいスープやお粥を中心に
     
  • 汗をかくことで湿を出す(半身浴・軽い運動など)

5月におすすめの食材と理由

気を巡らせる「香りのある食材」

  • しそ・みょうが・三つ葉:ストレスによる気滞に
     
  • 陳皮(ちんぴ):食欲不振や胃の重さに
     
  • レモン・ライム・ミント:リフレッシュと消化サポート

湿を排出する「利水・健脾食材」

  • はと麦・とうもろこし・黒豆:むくみ・湿気のたまりに
     
  • 山芋・大豆・れんこん:胃腸の調子を整えながら水分代謝を助ける

体を温め巡りを助ける食材

  • しょうが・ねぎ:冷えやだるさのあるときに
     
  • なつめ・シナモン:元気が出ない・疲れやすい人に

まとめ:気を巡らせて、湿をためない。5月の心と体を軽やかに

5月は、気持ちも体も重くなりがちな季節。
でも、薬膳の視点から「巡り」と「排出」を意識することで、ぐっと快適に過ごせるようになります。

深呼吸や香りのある食材で、心と体を軽やかに発散させてあげましょう。

やさしい工夫で、自分のリズムを取り戻しながら、軽やかな初夏を迎えてくださいね^^。

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