ヨーグルト【体を潤し乾燥を防ぐ】

乳を乳酸菌で発酵させた食品のヨーグルトは、中医学では体内の潤いを補うとされています。冷たいまま摂取すると体を冷やす可能性があるため、常温に戻すか温性の食材と組み合わせると良いでしょう。

こんな人におすすめ
  • 肌の乾燥や喉の渇きを感じやすい
  • 乾燥が原因の便秘
こんな人は注意
  • 冷えやすい
  • 乳糖不耐症で、乳製品をとると調子が悪くなる
  • 浮腫みやすい
  • 乳アレルギー

※発酵によって消化吸収されやすくなり、乳糖不耐症の人でも摂取できる場合がある。

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目次

ヨーグルトの効能

主な働き

スクロールできます
薬膳的な効能詳細
補陰(ほいん)陰液(血、水分)を補給し、潤いを与える
止渇(しかつ)喉の渇きや口の乾き、体内の水分不足を潤す
生津(せいしん)津液を生み出し、体の潤いを保つ
潤膚(じゅんふ)皮膚を潤す、保湿する
潤腸(じゅんちょう)腸に潤いを与え、便通を改善する

参照:『薬膳食典 食物性味表』日本中医食養学会 編著、『新版 毎日使える薬膳&漢方の食材事典』坂口珠未 著

帰経

肺・脾・大腸に作用し、体内の潤いを補い、腸内環境の改善にもつながる。

薬効データ(性味・五味)

  • 性質:涼性(体の熱を冷ます)
  • 五味:甘味(補気・滋養)・酸味(収斂・生津)

食材データ(旬・選び方・おすすめの季節)

  • 旬:通年(加工品のため季節を問わず入手可能)
     
  • 選び方:添加物や砂糖が入っていないプレーンタイプがおすすめ
     
  • おすすめの季節:

清涼感と潤い補給で暑さに対応。冷えやすい人は常温に戻すか、温性食材と組み合わせて。

栄養学的な特徴

  • 乳酸菌:腸内環境を整え、免疫力を高める
     
  • カルシウム:骨や歯の健康を維持
     
  • ビタミンB群:エネルギー代謝をサポート
     
  • タンパク質:筋肉や皮膚の材料となる

食べ合わせ

相性の良い食べ合わせ

  • はちみつ:自然な甘みで、喉や肺を潤す

注意したい食べ合わせ

  • 冷たい飲み物:体を冷やしすぎる可能性がある
  • 高脂肪の食材:消化に負担がかかる場合がある
  • 酸性の果物(柑橘類など):胃酸過多の方は注意が必要

製菓材料としてのヨーグルト

ヨーグルトは、ケーキやムース、アイスクリームなど、さまざまなスイーツに活用されています。酸味とクリーミーさを活かし、爽やかな味わいを演出できます。

主な特性

  • 酸味と甘味のバランスが良い
  • クリーミーな食感で、口当たりが滑らか
  • 他の食材と合わせやすく、アレンジが豊富

お菓子に使うときのポイント

水切りで水分量を調整

ヨーグルトは水分が多いため、お菓子の材料として使用する際は、水切りしてホエイ(乳清)を除くと扱いやすくなります。水切りをすることで生地がベタつかず、クリームのような濃厚さを出すことができます。

冷凍すると分離しやすいため、冷凍保存やアイスクリームに使う場合はしっかりと水切りするか、ギリシャヨーグルトのような高脂肪・高濃度タイプが適しています。

組み合わせて酸味を活かす

ヨーグルトの酸味は、甘みや香ばしさと合わせることで引き立ちます。はちみつやバナナ、焼き菓子などとの相性抜群です。

スパイスや柑橘系との組み合わせ

ヨーグルトのミルキーさにスパイス(シナモン、カルダモン)や柑橘の香りを加えると、爽やかさや奥行きが増します。

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