こんにちは。
低アレルゲン&低糖質のお菓子教室トイガルテンの佐藤絵里です。
8月24日にアレルギー対応スイーツコンテストの決勝審査が行われました。
1次審査の様子はこちら↓

どのスイーツもレベルが高くて、本当に×100感動しました!!!
決勝審査参加者は全部で9名

審査員のはなちゃん(⋈◍>◡<◍)。✧♡
決勝審査の参加者は一般部門4名、学生部門5名の合計9名です。
1時間半で、皆さま思い思いのスイーツをお作りいただきました。
※一部、持ち込み可
お作りいただくスイーツは、もちろん卵・乳・小麦不使用。
キッズライターのはなちゃんも審査員ですので、アレルゲンの混入は絶対に避けなければいけません。
審査員は全部で11名。
味、見た目、コンセプト、創意工夫、技術といった項目からそれぞれ点数を付けさせていただきました。
アレルギー対応スイーツコンテスト結果発表!
どのスイーツも卵・乳・小麦不使用とは到底思えないおいしさ✨
順位をつけるのに審査員一同めちゃめちゃ悩みましたが、下記のような結果になりました。
一般の部1位 スペシャルチョコバナナ

スペシャルチョコバナナ
上品な甘さのチョコムースの中に、ほどよい甘さのバナナピューレが入っています✨
下のクッキーの硬さも絶妙で、上から下までフォークでザクっとすくって食べたい一品。
ムースのつやつや感や飾りのチョコレートと、細部にまでこだわって作られたすばらしいケーキでした。
味はもちろんのこと、見た目も宝石みたいで素敵💛
スペシャルチョコバナナを開発されたのは、東京製菓学校で先生をされている金田英次(かねだ ひでつぐ)さんです。

金田さんのプレゼンテ―ションの様子
金田先生が以前お勤めの洋菓子店では、アレルギー対応スイーツを作る機会があったそうです。
でも、当時は卵・乳・小麦不使用で、自分自身が「おいしい」と思えるお菓子がなかなか作れず…。
今回のコンテストを知って、自分自身で「おいしいと思えるものを作ろう!」と決められて臨んだそうです。
一般の部2位 いちごクリームチーズ風の米粉ミルクレープ

いちごクリームチーズ風の米粉ミルクレープ
薄く焼かれた米粉のクレープ生地に、2種類のクリームとフルーツを挟んで何層にも重ねたミルクレープです♪
薄いピンク色と黄色の組み合わせが、見た目にもかわいいですね💛
米粉のクレープって、焼けないことはないのですが、薄く焼くのはと~っても大変💦
普通のクレープとほぼ同じ厚さで、モチモチ感が抑えられたクレープ生地に、とても感激しました!
米粉のミルクレープを開発されたのは、保育園にお勤めの渡邊喜美子(わたなべ みきこ)さん。

渡邊さんのプレゼンテ―ションの様子
普段から「卵・乳・小麦不使用でみんなが食べられるスイーツ作り」をされているそう。
アレルギー対応スイーツコンテストのことを知って、「卵・乳・小麦不使用だとなかなか作りにくいお菓子を作ろう」と考え、ミルクレープに決定✨
1次審査通過の連絡を受けてから、さらに薄いクレープにするために、毎晩試作をされてきたそうです。
決勝審査では、一層一層、とても丁寧に重ねられていた姿がとても印象的でした。
きっと、普段から子供たちのことを考えて、真心こめてスイーツを作られているんだと思います(*´ω`)
一般の部3位 国産豆乳ヨーグルトを使ったチーズケーキ風タルト

国産豆乳ヨーグルトを使ったチーズケーキ風タルト
きれいな焼き色のチーズケーキ風に、いろ鮮やかなフルーツが並べられていて、見た目も味もほっこりするスイーツです✨
アレルギーに腸内環境が起因するという説もあることから、腸内環境のことを考えて国産豆乳ヨーグルトを採用されたとのこと。
あっさりしているけど濃厚で、サクサクのタルト台も美味しかったです!
チーズケーキ風タルトを開発されたのは、名古屋のグルテンフリー洋菓子店に勤務されている大野法子(おおの のりこ)さん。

大野さんのプレゼンテ―ションの様子
「みんなでおいしく食べられるスイーツを」
「大豆やナッツが食べられない子もいるので、そういった材料を使わないこともこれからの課題です」
と、おっしゃっていた姿が印象的でした。
学生の部1位 Tartar aux fraises(タルト オ フレーズ)~7品目アレルゲンフリー~

Tartar aux fraises(タルト オ フレーズ)~7品目アレルゲンフリー~
見た目がとてもかわいらしい、いちごのタルトです🍓
いちごクリームには白あんが使われており、優しくてほっとする味でした(*’ω’*)
全体的に温かみのあるこっくりとした雰囲気のスイーツで、冬っぽい印象を受けました。
タルト・オ・フレーズのを開発されたのは、設楽千織(したら ちおり)さん。

設楽さんのプレゼンテ―ションの様子
使用材料やこだわって作られた点など、丁寧に記載された資料をお持ちいただきました✨
モンブランの口金を使って、慎重にしぼりをされている姿がとても印象的でした。
「アレルギー体質の方にとって、一般的なお誕生ケーキはなかなか食べられません。お誕生ケーキで想定されるのは『イチゴ』なので、『イチゴ』のケーキを作りました。」
とお話されていました。
この時期にイチゴを入手されるのも、頑張って探されたそうです✨
学生の部2位 Tropical tarte

Tropical tarte
ほどよい甘さでさっぱりと食べられる、今の季節にぴったりのタルトです。
マンゴーの下にはマンゴームースが隠されていて、全体的に統一感のある、バランスの取れたスイーツでした( *´艸`)
甘くなり過ぎないよう、甘味料などもこだわられて作られています。
トロピカルタルトを開発されたのは、越湖夏実(こしこ なつみ)さん。

越湖さんのプレゼンテ―ションの様子
10cmぐらいのタルトを何台も並べて、集中して作業されている姿が印象的でした。
タルト台、クリーム、ムース、マンゴーと、たくさんのパーツを組み合わせて統一感を持たせるのは大変だったかと思います。
越湖さんの前向きなチャレンジがあってこそのスイーツでした✨
学生の部3位 春の野

春の野
卵・乳・小麦不使用でこんなロールケーキができるのね!!
と、見た目だけでとんでもなく感動してしまうロールケーキ(*’ω’*)
食感は米粉特有のモチモチ感が抑えられ、小麦粉で作ったロールケーキにかなり近づけていました✨
クリームとロール生地の間には梅ジャムのようなものが挟まっており、ほどよい酸味が感じられる新鮮なスイーツでした。
春の野を開発されたのは、李思路(り しろ)さん。

李さんのプレゼンテ―ションの様子
なんと、製菓学校の「和菓子」科に通学されています。
アレルギー対応スイーツコンテストのことを知って、「和菓子はそもそも卵・乳・小麦不使用のものが多いから、洋菓子で応募しよう」と決められたそうです✨
桜模様のロール生地のデザインしたり、粒子が細かい米粉を探し出されてきたりと、李さんのセンスの良さやお菓子に対するこだわりが伝わってきました。
特別賞 タピオカミルクティタルト

タピオカミルクティタルト
ぷにぷに、ふわふわ、しっとりなど、一度にいろんな食感が楽しめるケーキです✨
「タピオカ」ミルクティと称していますが、タピオカをせずにタピオカの食感を表現しています。
表面がきらきらとした、新食感の不思議なスイーツでした。
タピオカミルクティタルトを開発者されたのは、酒井萌衣(さかい もえ)さん。

酒井さんのプレゼンテ―ションの様子
「あっ!」と驚いてワクワクいただけるような、スイーツを目指されたそうです。
材料にもこだわられていて、食べてきれいになれる食材を使用されています。
一つ一つの層が、手を込んだ作られたもので、制限時間と戦いながら煮詰めたり冷やしたりされている姿が印象的でした。
特別賞 なんちゃってティラミス

なんちゃってティラミス
お豆腐ベースのマスカルポーネ風クリームと、しっとりとした米粉スポンジが美しい層になっています。
全体的にあっさりとして食べやすく、それでいてコクのある上品な味のスイーツでした。
焼きたての米粉スポンジを試食させていただきましたが、完成品はまた違った食感✨
コーヒーシロップを染み込ませると、こんなにも食感が変わるんだ!と、驚きがありました。
なんちゃってティラミスを開発されたのは、野村侑伽(のむら ゆうか)さん。

野村さんのプレゼンテ―ションの様子
決勝進出者で一番遠方!
鹿児島からいらしていただきました(^_-)-☆
ぜひ表彰式もご出席いただきたい✨
原材料表示の見落としによる辞退
決勝審査では、お一人残念ながらご辞退がありました。
その理由は、原材料に「乳」が入っているものがあったためです。
ご辞退になったものの、完成されたスイーツをいただいたら本当においしく、豆乳などで代用すれば再現できるものでもありました。
これは、アレルギー対応スイーツコンテスト実行委員としても深く反省すべきことでした。
「商品を手に取る際は、必ず原材料表示を確認する」
低アレルゲンスイーツをあたり前のように作る私にとって、原材料表示の確認は当然のことです。
しかし、初めてチャレンジいただく方にとっては分からないことだらけ。
低アレルゲンスイーツを作る上で一番大切な原材料表示に関しては、もっとお知らせの仕方を配慮すべきだったと感じました。
来年の開催に向けて改善いたします。
表彰式は10月30日のアレルギーEXPOにて

集合写真。みんないい表情!
アレルギー対応スイーツコンテストの表彰式は、10月30日(水)のみんなのアレルギーEXPO2019のイベントとして開催いたします。
試食させていただいたスイーツは、どれも本当にハイレベルでした。
そして何よりも、決勝審査の会場はとっても温かい雰囲気で、
誰かが誰かのために手を差し伸べられる世界って、こんなに心地いいんだ、と。
すごく感動しました。
前例がなくてもゴールがあれば飛び込んでみる

パティシエさんの技術にはなちゃんも興味津々
ふと、振り返ってみると、、、
私が開業した当初、教科書のように何度もホームページを拝読した岡夫婦や、CATの村田さん。
プロ中のプロとして何人ものパティシエを育成されている藤生シェフ、大学進学を選択した時に関わることはないだろうと思っていた東京製菓学校さん。

スイーツを目の前にされると表情がガラッと変わる藤生シェフ
などなどなど、雲の上のような存在だった方々ご一緒させていただけるようになったのも、とても喜ばしいことだなぁと、この記事を書きながら感じました。
会社員を辞めて、他にできることがないと思ってアレルギー対応のお菓子教室を開業し、パティシエとしての実務経験がなければ身近にアレルギー体質の人がいるわけでもない。
「こんなに中途半端な私が、このままお菓子教室をやっていていいのだろうか?」
やめてしまおうかと、何度も考えました。

準備もそこそこに大海原に飛び込んだ感が否めませんが(;´∀`)
溺れながらでも泳いでいれば(笑)、誰かが浮き輪を投げてくれたり、一緒に船を作ったりしてくれるんですね✨
今回のアレルギー対応スイーツコンテストは、私自身アレルギー対応スイーツの可能性をもっと大きく感じるきっかけともなりました。
決勝審査に並んだようなスイーツが身近で手に入るようになれば、世の中もっと変わっていくと確信しています。
「アレルギーっ子も、そうじゃない子も、同じお菓子を『おいしいね』と笑顔で食べられる空間」
そんな空間を広げるために、私自身もこれからパワーアップ(?)するので、乞うご期待ください^^
では、今日はこれで♪
最後までお読みいただきありがとうございました。