こんにちは。
アレルギー対応&低糖質のお菓子教室トイガルテンの佐藤絵里です。
生徒さまとの会話で話題になることが多い【遅延性アレルギー適性検査】
実は私、かれこれ1年半ぐらい前になりますが、遅延性アレルギー適性検査を受けたことがあります(∩´∀`)∩
今日は私の検査結果も交えながら遅延性アレルギー検査についてお伝えいたしますね。
遅延性アレルギー検査に興味がある方、原因不明の不調でお悩みの方はぜひご一読くださいm(_ _)m
遅延性アレルギーとは?
そもそも「遅延性アレルギー」とは、なんでしょうか?
食物アレルギーの反応としてよく知られているのは「即時性アレルギー」。
即時性アレルギーは、[keikou]アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を摂取してから2時間以内に反応が出る[/keikou]ものを指します。
「卵を食べたらじんましんが出て」とか「乳製品を口にしたらぜんそくになってしまった」といったものです。
これに対し遅延性アレルギーは、[keikou]原因となる物質を摂取してから反応が出るまで時間がかかります。[/keikou]
便秘・胃痛といった消化器系の不調や、肌荒れ・かゆみといった皮膚の不調など、症状は人によって様々。
アレルゲンを摂取してから発症までの時間が短い即時性アレルギーと比べ、発症まで時間を要する遅延性アレルギーは気がつくのが困難と言われています。
近年、「血液検査で自分に合わない食物がわかりますよ」という「遅延性アレルギー検査」が登場しました。
遅延性アレルギー検査は保険が効かない自費診療になりますが、一部の医療機関で受けることができます。
遅延性アレルギー検査ってどんな検査?
簡単にお伝えすると、遅延性アレルギー検査は「採血をして、数種類に及ぶ食品とあなたの身体が合うか合わないか調べる」検査です。
下の画像は私の検査結果の一部です。
バニラの棒グラフだけ、ちょっと長くなっていますよね。
バニラに対しては「レベル3」で、多量摂取しすぎないようにちょっと気にしたほうがいいそうです。
このような感じで、食物事にレベル別で「合う・合わない」が分かります。
「合う・合わない」の判定基準ですが、食品に対する血液中のIgG抗体の数で判別されます。
IgG抗体の数が多ければ多いほど高レベル(合わない)の判定結果になり、高レベルであればあるほど「控えたほうがいい」ということになります。
遅延性アレルギー検査に関する日本アレルギー学会の見解
この遅延性アレルギー検査、実は日本アレルギー学会は食物アレルギーの原因食品の診断法としては推奨していません。
その理由は下記のとおりです。
①食物抗原特異的 IgG 抗体は食物アレルギーのない健常な人にも存在する抗体である。
②食物アレルギー確定診断としての負荷試験の結果と一致しない。
③血清中の IgG 抗体のレベルは単に食物の摂取量に比例しているだけである。
④よって、この IgG 抗体検査結果を根拠として原因食品を診断し、陽性の場合に食物除去を指導すると、原因ではない食品まで除去となり、多品目に及ぶ場合は健康被害を招くおそれもある。
引用:血中食物抗原特異的 IgG 抗体検査に関する注意喚起(日本アレルギー学会)
分かりやすく説明すると、
①遅延性アレルギー検査の判断基準となるIgG抗体は、食物アレルギーじゃなくても誰にでも存在する。
②遅延性アレルギー検査の結果は、「食物アレルギーだと決定づけるための検査結果(確定診断)」と一致しない。
③血液中のIgG抗体の数は、食事の量に左右される。よって、たくさん食べている食物に対しては、IgG抗体の数が多くなる。
④ ①~③の理由から、IgG抗体の量は食物アレルギーとは無関係だし、誰にでも存在する。そのため、遅延性アレルギー検査の結果だからといってその食材を食べない生活を続けると、栄養不足になってしまう恐れも出てくる。
ということになります。
なるほど。
食べても問題ない食品なのに食べない生活を続けていたら栄養不足になりそうですね。。。
ただ、お教室の生徒さまや美意識の高い友人から「遅延性アレルギー検査で見つかって小麦を控えたところ、ずっと悩んでいた肌荒れがよくなったよ!」とか、
「過敏性腸症候群と診断されていましたが、乳製品を控えたらすっかり調子がよくなりました!」というお話も受けているのも事実。
そして、私自身も小麦の摂取量を控えてから、お通じがとっても良くなった経験があります(∩´∀`)∩
日本アレルギー学会は推奨していない検査ですが、この検査の恩恵を受けている人もいるのはなぜでしょうか?
私が遅延性アレルギー検査を受けたときの話と、なぜ体調が良くなったかの見解をお伝えしたいと思います。
遅延性アレルギー適性検査の結果はこんな感じ
私は2016年11月に、クリニックル・ギンザにて遅延性アレルギー検査を受けました。
Clinic Le GINZA(クリニック ル・ギンザ)では内科・糖尿病内科・美容皮膚科の診療を行っています。銀座駅から…
院長の西池先生による簡単な問診と、そのあとに採血をしてその日はおしまい。
1ヶ月後ぐらいに再度病院へ伺い、検査結果と食生活についてのアドバイスをいただきました。
私専用のレポートと、食事のガイドなどがついてきました。
検査結果をみてちょっとびっくり!
なんと、卵・乳製品・小麦・アーモンドの数値が高かったのです。
「スペルト小麦」なんて項目まであるんですね💦
こんなにも細かいとは。。。
先生のお話によると、数値が高いものはしばらくは除去した方がいいそう。
ただ、この数値は変わるそうで、除去し続けているうちに下がってくるとのこと。
数値の変動を確認するために、1年後などに再検査に来る人もいるそうです。
さらに意外な結果だなぁと思ったのは「玄米」でした。
私は玄米の数値も高かったのですが、先生によると「(佐藤は)玄米よりも白米を食べた方がいい」そうです。
玄米なんてほとんど食べないのですが、なぜ反応しているんだろう…。
もともと食べないので生活にはまったく支障はありませんが、一般的に身体にいいとされている玄米よりも白米を食べたほうがいいなんて、おもしろい結果だなぁと思いました。
また、腑に落ちた結果もありました。
この画像を見てください。
製パン用イーストの数値がちょっとだけ高いんですね~(;´∀`)
実は以前からパンを食べた日の夜にじんましんが発症することが多く、「小麦のせいかなあ」と思っていたのですが、、、
パスタだと平気だったので、もしかしたらイーストに反応していたのかもしれません。
先生に聞いてみると「そういう(パンだけに反応する)人もいますよ」と言っていたので、パンだけに反応する謎がちょっと解けてすっきりしました!
遅延性アレルギー検査で数値の高かった食材を避けて生活した結果
遅延性アレルギー検査を受けて、数値の高かった食材を避けて1年ぐらい生活してみました。
卵・乳製品・小麦に関しては、トイガルテンを立ち上げてから必然的に食べなくなったので食生活自体をあまり変えたわけではありませんが、私が実践したことは下記になります。
②アーモンドをなるべく摂らない
③卵・乳・小麦製品をなるべく摂らない (半年ぐらい前から実践)
アーモンド以外はもともと実施していたことなので、さほど苦にはなりませんでした。
これらを実施してみて、目に見えた変化が3点。
②お通じが良くなった
③寝起きが良くなった
わたしはその後、再検査には行っていないのでIgG抗体の数が少なくなったかは分かりません。
ただ、数値が高くなった物質を控えてよくなったことはありました(*‘∀‘)
「さとえりさんは、アーモンドや小麦粉の遅延性アレルギーなのですか?」と聞かれたとしたら、そうとは、はっきりとは回答できません。
しかし、身体に合わなさそうなものを控えたら調子が良くなった!
そんな感覚です。
遅延性アレルギー適性検査の費用は?
遅延性アレルギー検査のキットはいくつかありますが、どのキットで実施しても、医療機関にかかってもかからなくても3万円前後かかります。
キットを通販で購入し実施することもできますが、もし検査を受けるのであれば信頼できる医療機関で受検されることをおすすめします。
私自身が実感したのですが、検査結果を見ながら医師とお話できればその場で疑問点が解消されるし、個別にアドバイスがもらえるからです。
そして、日本アレルギー学会が発表しているように、栄養が偏るほどの食生活を続けては元も子もありません。
そういった心配を減らすためにも、西洋はもちろん東洋の医療にも精通された先生がいる病院を選ばれることをおすすめします。
遅延性アレルギー検査に対する見解
これまでの実体験や日本アレルギー学会の見解を受けて、私の遅延性アレルギー検査に対する見解をお伝えします。
私個人的な見解としては、「病院に行ってもわからない原因不明の不調が続いている人は、1度受けてみる価値がある」と思います。
もちろん、アレルギー学会が発表しているように「食物アレルギーとしての確定診断にはなりません」が、「今の自分に合わない食材を知るためのいいきっかけ」になるからです。
仮に、この検査で何も反応がなかったり不調が改善されなかったとしても、「食材が原因ではなかった」ことがわかります。
そして私自身、この記事を書きながらはっと気がついたのですが、、、
最近、顔に小さなできものができるようになり💦
思い返せば実家に戻ったことで卵を食べる頻度が増えたので、もしかしたら卵のせいかもしれません。
水などの環境は横浜よりも良くなったので、枝毛はめっちゃ改善されたんですけどね(●´ω`●)
卵を控えて改善されたら、その時は記事を追加しますね✨
このように、「食物アレルギーかどうか」という観点だと何とも言えませんが、もっとシンプルに「今の自分が控えた方がいいかもしれない食材を調べる検査」という観点では有用性のある検査だと言えます。
「遅延性アレルギー検査」という検査名を変えたらもっといいかもしれません…。
遅延性アレルギー検査に興味がある方、原因不明の不調でお悩みの方へ、ご参考になりましたら幸いです。