こんばんは。
低アレルゲン&低糖質のお菓子教室トイガルテンの佐藤絵里です。
前回に引き続き、「せめて家庭では、みんなで同じものを食べた方がいいのでは?」ともやもやしているご家庭に向けて私の見解とその理由2つ目をお伝えします。

前回のおさらいですが、私の見解は「無理して合わせる必要はなく、お互い食べられるものを食べた方がいい」そして「違和感がない程度で合わせる努力は必要」です。
そして、今回お伝えする理由は下記になります。
子供の察する能力が過ごすぎてごまかせない
子育てを経験されている皆さまは私以上にお気づきかと思いますが、子供の察する力は大人の想像の上の上の上をいきます(笑)
なにも知らないようで、子供たちは私たちのことをよく見ていますし、言葉が発せられないうちから何かを感じ取っています。
大人では気がつかなさそうな些細なことにまで気がつきますから、隠し通すのは至難の業。
そして、親が必要以上に我慢したり無理したりすることにはとくに敏感です。
食物アレルギー体質の自分のために、お母さんお父さんが食事を我慢していれば、そのことにだって段々と気がついてくるのです。
「子供の気持ち」を考えてみよう
「自分のために」お母さんがお父さんが辛い思いをしている。
これに気がつくと、子供の自己肯定感が下がります。
自己肯定感とは、名前の通り「自己」を「肯定」する感情のことで、物事に取り組むモチベーションや幸福度に大きな影響を与えます。
自己肯定感が低いと、物事になかなか積極的になれなかったり、自分で自分を苦しめるような考え方に捕われやすくなったりします。
自己肯定感が高ければ高いほど、幸福度の高い豊かな人生が送れるようになるのです。
話がそれましたが、親からすれば、一定の食物を摂取しないことは子供のためを想ってのことかもしれません。
でも、子供からすれば、自分のせいでお母さんお父さんが不憫な思いをしているのです。
お母さんお父さん自身が、心の底から楽しんで食物制限をされているのであれば話は別です。
しかし、日常生活や精神衛生上ストレスがかかるようであれば、お子さんとの食事は適度に別々にされることをおすすめします。
子供にとっては、自分のためにお母さんお父さんが我慢をするよりも、自分のそばにいながら人生を楽しんでくれた方がずっと嬉しいことです。
子供のそばで人生を楽しむ人
私の大学時代の恩師(女性)は、まさに子供のそばで自分の人生を楽しむ人でした。

当時4歳だったお子さんが卵アレルギーなのですが、外食に行ってもお子さんの食事だけきっちり別のものにします。
でも、先生は食事の分け合いっこ自体は大好きなようでした。
外食をご一緒させていただくと先生は必ず「シェアしない♪」と言い、お子さんがいる前でも楽しそうに私とパスタやピザを私たちとシェアされます(笑)
もちろん、もともと卵抜きの食事があればそれを注文されていました(*´ω`)
食事中にお子さんがあまりにも話かけてくると、「○○ちゃんがしゃべるとママは絵里ちゃんとおしゃべりができないでしょ!」と悪気なくお子さんに伝えます。
当時、大学生だった私はその光景を見てハラハラしましたが、今になると「先生はお子さんのそばで人生を楽しんでいる人なんだな」と思います。
先生は、自分の興味ある研究の第一線で活躍されていて、海外出張にはお子さんも連れていきます。
京都で2日間学会があれば、お子さんのために日帰りをし、埼玉~京都を2往復するようなパワフルな人でした。
ご主人とは言い合いもよくされるようですが、嫌味のない言い合いといいますか…w
私の前でも平気で言い合いしていたぐらいなので、呼吸するように普通のことなのかもしれません。
その後、すぐに仲良く買い物していましたしw
中学生になったお子さんは卵アレルギーでまだ治っておらず大変な思いもされているようですが、それにも負けじと元気に過ごされているようです。
育児や食物アレルギーのことはもちろん大変だけれど、うまく自分の人生とリンクさせる。
先生はそんな風にして、自分のやりたいことを追求し続けている。
私の目にはそう映っています。
特別な日を作ろう
ここまでさんざん、「1人1人~」とか「自分の~」という言葉を使って、無理してまで食事を一緒にしなくても大丈夫ということをお伝えしてきました。
とはいえ、やっぱり親しい人と「同じものを食べられる楽しさ」って格別だと思います。
だから無理のない程度で、できれば食物制限を楽しみながら、同じ食事をとる機会を設けることもおすすめしています。
「家族がそろいやすい日曜日の晩御飯」とか、「誰かのお誕生日」とか、マラソン大会などの「イベントがあった日の晩御飯」とか、決めれば、その日がより素敵な日に変わることでしょう。
いつもみんなで同じ食事をとっているご家庭では、なかなか得られない楽しさ待っていること間違いなしです♪
以上、「大人も人生を楽しもう。我慢してもばれちゃうし」「特別な日を楽しもう♪」という観点から、「食物アレルギーの子供に食事を合わせた方がいいか?」という疑問に対して私の見解をお伝えいたしました。