膨張剤3種★重曹・ベーキングパウダー・炭酸水の違い

写真は米粉のクグロフで、トイガルテンを正式にオープンさせる前のクリスマスに作ったものです^^

 

この米粉のクグロフ。

もちろん、卵・乳製品・小麦粉不使用なのですが、きちんと高さを出すために「ベーキングパウダー」と「炭酸水」を使いました。

 

通常、卵白で作ったメレンゲを混ぜこむことで、生地を膨らますことが可能です。

ただ、当然のことながら当店のアレルギー対応お菓子には卵入っておりません。

 

そこで活躍するのが「膨張剤」✨

当店では重曹、ベーキングパウダー、炭酸水を使い分けています。

この3種類を用途に応じて使い分けることで、卵がなくてもふっくらしたケーキができあがります(^^)/

 

「卵を使用せずふんわりしたお菓子を作りたい!」

そんな方は、ぜひこの記事をお役立てください。

 

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膨張剤の役割と仕組み

改めて、膨張剤の役割について整理してみます。

膨張剤の役割は、文字の通り「生地を膨らませること」です。

 

ベーキングパウダーや重曹の成分である「炭酸水素ナトリウム」が、空気や水と化学反応を起こすことで炭酸ガスを発生させ、中から生地が押し上げられることによって生地が膨らむんですね。

 

比較のために挙げると、卵白から作るメレンゲは作られる過程で空気を含まさせられます。

生地に混ぜ合わせる時点ですでに空気を含んでいるメレンゲと、オーブンで加熱されてから本格的に炭酸ガスを発生させる膨張剤を使うのとでは、生地の仕上がりも異なります。

 

そして、比較的メレンゲに近い働きをしてれるのが「炭酸水」(*^_^*)

これから1つずつ、順を追って説明していきますね✨

 

膨張剤その① 重曹

 

重曹は「ベーキングソーダ」と呼ばれることもあり、主成分は「炭酸水素ナトリウム」です。

どら焼きやおまんじゅうなど和菓子に使用されることが多く、生地を横に膨らませたりサクサクにしたりする力があります。

 

私はレッスンの際によく、「粉類と液体類を混ぜた後は手早く作業してください」ということをお伝えしてます。

これは、ベーキングパウダーが水分と接するとすぐに反応し、炭酸ガスの発生が始まってしまうからです。

 

ベーキングパウダーに対して重曹は、水分と接してもまだそこまで反応を始めません。

オーブンやフライパンで加熱されることで反応し、炭酸ガスを発生させ始めます。

 

重曹を使っているからといって生地を長時間放置するのは決しておすすめしませんが(笑)、ベーキングパウダーとは反応を起こすタイミングも違うんです^^

 

また、特に重曹は使う量に注意してください。

重曹には独特のえぐみと色味があり、分量を間違えてたくさん使うと苦くて茶色いお菓子ができあがります(;^ω^)

 

重曹が生地の中で完全に分解されないため、残った炭酸水素ナトリウムの苦みや色味がそのまま出てしまいます。

この特徴が生かされているたからこそ、どら焼きやおまんじゅうはあんなにもおいしくてきれいな茶色なのですが…

使いすぎには要注意です。

 

下の写真は9月の池袋コミュニティカレッジのレッスン用に試作したときのシュー皮です。

 

重曹が1g多いだけでかなり茶色になってしまうため、こればっかりは慎重に計量する必要があります。

 

膨張剤その② ベーキングパウダー

 

ふんわりしたケーキを作るのに大活躍なベーキングパウダー✨

重曹に数種類の食品添加物と澱粉が加えられ、使いやすくなっています(^^)

生地を縦に膨らませる力があり、重曹のように苦みや色味は残りません。

スポンジケーキやマフィンなど、洋菓子によく利用されています。

 

上でもご紹介したように、空気や水分と接すると化学反応を起こして炭酸ガスを発生し始めてしまうため、粉類と水分を合わせたら手早く作業するのがポイント。

また、容器も少量で使い切りやすいものを選ばれるのがおすすめです(^^♪

 

小麦アレルギーの方は、購入される際は必ず原材料表示を確認してください。

ベーキングパウダーの原材料である「澱粉」に、メーカーによっては小麦粉を使用しているところもあります。

大抵の場合原材料表示に「コーンスターチ」と表記がされていますが、「澱粉」という表記であれば澱粉の種類をメーカーに問い合わせるようにしましょう。

[kanren url=”https://toy-garten.com/how-to/basic-material/baking-powder”]

 

膨張剤その③ 炭酸水

膨張剤(?)というより液体ですが(笑)

炭酸水も生地を膨らませるのに有効です!

 

一般的な炭酸水は、水に二酸化炭素を注入することで作られています。

生地に炭酸水を混ぜると内包されていた炭酸ガスが発生し、その結果 生地をふっくらさせることができるんです!(^^)!

 

ただし、炭酸水は先の2種類の膨張剤と比べて反応がとても早いです💦

炭酸水を生地に混ぜ合わせるときはオーブンに入れる直前に行うことが、ふわふわの生地を作るポイントです。

 

膨張剤として炭酸水を使うときの分量ですが、元のレシピのメレンゲ用卵白と同じ分量が一つの目安になります。

卵をまったく使わない場合は、炭酸水に加えベーキングパウダーも併用するとよりふんわりした生地になります。

 

 

保存に関してですが、一度ペットボトルを開封するとどんどんガスが逃げていきます💦

私自身、500mlのペットボトルを最初は毎回飲み干していたのですが、ペットボトルキーパーを使うようになりました^^

 

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毎回炭酸水を購入する手間がなくなりとっても楽に♪

炭酸水を頻繁に使う方にはおすすめです!

 

まとめ:卵不使用でもふわふわなスイーツライフを♪

最後に、3種類の膨張剤について使い分けのポイントをまとめます。

 

重曹

♦用途:主に和菓子など、生地を横に膨らませたり色味のあるお菓子を作ったりするときに。

♦利点:原材料がシンプル。水分と合わせた段階では反応を始めない。

♦注意:わずかな入れすぎにも注意。

 

ベーキングパウダー

♦用途:スポンジケーキやマフィンなど、生地を縦に膨らませたり色味のない生地を作ったりするときに。

♦利点:苦みや色味がなく使いやすい。

♦注意:水分と合わせたら手早く作業する。容器の封を開けたら早めに使い切る。

 

炭酸水

♦用途:メレンゲの代わりに、ベーキンパウダーと一緒に使う。

♦利点:水分調整がしやすい。

♦注意:反応がとても速い。保存が難しいため炭酸キーパーなどを使うと良い。

 

 

以上、膨張剤のお話でした。

 

まずお菓子づくりを始めてみたいけどどれを買えばいいかわからない💦

という方は、ベーキンパウダーをそろえるところから始めましょう。

 

卵なしでもふわふわなお菓子ライフを楽しんでくださいね^^

 

 

 

 

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